カタクリの里
吉井町小串に、カタクリの里があります。数日前から開花し始め、徐々に群落の姿を見せつつあります。町の「カタクリ咲いた祭り」が、明日予定されており、大勢の山野草ファンが、詰め掛けるものと予想されます。天気も下り坂なので、今日のうちに見ておこうと思い、出掛けました。
カタクリは、早春の里山を彩る美しいユリ科の球根植物です。3月中旬から4月中旬まで咲きます。カタクリの里の看板に、次のような説明がありました。「アリが好む物質をつけた種子が巣に運ばれ、花をつけるまで7年以上もの年月がかかり、その後開花を繰り返し、15年から20年ほどの寿命がある」。当地のカタクリの群落は、心ない愛好家(嫌悪家?)による採取によって、絶滅寸前の状況だったのですが、地元の小学生と住民による長年の努力によって、現在の群落にまで復元されたということです。
今日の段階では、群落を楽しむには、少し早いようです。そこで、一輪一輪の花を、じっくりと楽しむことにしました。咲き具合によって、同じカタクリの花が、いろんな表情を見せてくれます。雌しべを取り囲む花弁の付け根の紋様は、人が描いたようにくっきりと浮き出ています。すっと伸びた花茎の頂に、一輪のカタクリの花が、うつむき加減に咲くすがたは、可憐でいじらしい感じがします。淡い紫色も品がよく、早春の里山に色香を放っています。
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