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2007年5月27日 (日)

小栗まつり―旧倉渕村権田を訪ねる

 昨日アップした『覚悟の人』を読んでいるさなか、木曜日の朝刊に「小栗まつり―小栗上野介生誕180年記念祭」の案内記事を見つけました。メインは史跡めぐりとあり、早速予約。今日、旧倉渕村権田へ、家内とともに行ってきました。
 小栗の年譜によれば、1827年(文政10)6月23日誕生、1868年(慶応4)閏4月6日斬首、とあります。まさに生誕180年である訳ですが、同時に140回忌にもなります。先の小説でも年譜でも、死亡日を「閏4月6日」としているため、命日には余り気に掛けていなかったのですが、現地に行ってみて、新暦でいくとまさに今日5月27日が命日だ、ということが分かりました。小栗が一時身を寄せた東善寺では、小栗上野介父子と殉難の家臣および村人の140回忌法要が、厳かに営まれていました。 

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2007年5月26日 (土)

『覚悟の人-小栗上野介忠順伝』

 佐藤雅美著『覚悟の人-小栗上野介忠順伝』(07.3.20岩波書店)を読みました。
 小栗忠順(ただまさ)についての私の知識といえば、幕末期の優れた官僚で、日米修好通商条約の批准書交換のためにアメリカに派遣された一員であり、横須賀造船所を建造し、そして、群馬県の倉渕村(現在高崎市)権田に縁深い人だった、ということです。年に何度か、権田の信号近くの寺の山門にある「小栗上野介忠順・・・」と記した看板を横目に通り過ぎながら、いずれ訪ねようと気に掛かっていた人物です。
 作者の佐藤雅美さんは、私にとっては、この本がはじめて。経済的な側面から歴史を描いた作品が多いようです。
 

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2007年5月20日 (日)

映画『サン・ジャックへの道』

 コリーヌ・セロー監督作品『サン・ジャックへの道』を観ました。
 5人の男と4人の女9人組の、フランスのル・ピュイからスペインの聖地サンティアゴ・コンポステーラ(サン・ジャック)までの1500kmの巡礼物語。まずは、すこぶる仲の悪い3人兄弟。会社経営と家庭不和で薬と携帯電話を手放せない兄、失業中の夫を抱えたシニカルで無神論教師の妹、そして自由な放浪生活で酒に溺れる弟。3人兄弟が、同行・同宿で巡礼の旅に出ることが、亡くなった母親の遺した遺産相続の条件。つぎに4人のハイティーンたち。女の子二人は、楽しい山登り感覚で、化粧品もばっちり仕込んで参加。男の子はアラブ系フランス人。ひとりは女生徒の尻を追っかけて、他のひとりは、メッカへの旅と信じて参加しました。何時もターバンを被った、メランコリックで美しい女性も参加しています。そして最後に、病気の子供と浮気症の女房を自宅に残したベテランのガイドの男。総勢9人の巡礼団です。

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2007年5月19日 (土)

「二人のクローデル」展

 ことしの2月、静岡県立美術館で観たロダン作『パンセ』は、その静かな美しさに強く惹かれると同時に、何かを凝視する眼に不思議な寂しさを感じ、しばらくの間、その場を離れられなかったものです。モデルは、ロダンの弟子であり愛人でもあったカミーユ・クローデルでした。そのクローデルの作品が来ているというので、川口市で開かれている『二人のクCamillesmall1ローデル展』へ行ってきました。
 「彼女はたぐいまれな才能と美貌に恵まれ、ロダンとポール・クローデルという二人の芸術家に深く霊感を与えましたが、自らは精神に変調をきたして創作活動に挫折しました。そして孤独のうちに30年間もの年月を精神病院で過ごし、一生を終えたのです。」(展覧会のリーフレットから)

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2007年5月13日 (日)

新茶とお蕎麦の集い

 昨夕、ご近所の皆さんに声をかけて、「新茶とお蕎麦の集い」を催しました。ことしの春祈祷(隣り組の年総会)のとき提案して、皆さんの賛成を得たもの。会場は、お隣の農家の離れ。ここは、自家栽培の蕎麦と小麦の地粉を使った手打ち蕎麦やうどんを食べることの出来る、予約専門の村内唯一の食堂「農家茶屋」。夕方の5時前後から集まり始め、みんなで11人の参加でした。
 各地の新茶の飲み比べを楽しんだり、「農家茶屋」主人特製の手打ち蕎麦に舌鼓を打ちながら、あれこれ語らっての3時間ほどが、あっという間に経ちました。

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2007年5月12日 (土)

朴裕河著『和解のために』

 パク・ユハ著『和解のために ― 教科書・慰安婦・靖国・独島』を読みました。
 通勤途上の車中で読み終えて、小さなため息とともに眼ににじみでた涙を、そっとぬぐいました。ため息は、いまだ隣国の人々の心を傷つけて飽くことのない、日本の右派の政治家や知識人に対するやり切れなさから漏れたものであり、涙は、ひとりの韓国人知識人の、勇気と知性に満ちた、静かに語りかけてくる和解のメッセージへの、心の底からの共感と連帯の気持ちにより、こみ上げて来たものでした。
 著者の朴裕河さんは、現在、世宗大学教授で、日本近代文学を専攻しています。慶応大学と早稲田大学で学び、帰国後、夏目漱石、大江健三郎、柄谷行人の翻訳など、日本近現代文学、思想を母国に紹介しています(本書著者紹介から)。

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2007年5月 5日 (土)

映画 『約束の旅路』

  ラダュ・ミヘイレアニュ監督作品『約束の旅路』を観ました。
  「いきなさい」という母の強い意志に従って、スーダン難民キャンプからイスラエルへ脱出した、ひとりの少年の成長物語です。1984年11月、イスラエルはアメリカの支援のもと、ファラシャ(エチオピア系ユダヤ人)をイスラエルへ帰還させる大作戦(モーセ作戦)を展開しました。キリスト教徒である少年は、自分をユダヤ人だと偽って、脱出に成功します。イスラエルでは、愛情深い養父母に迎えられ、実子同様に育てられます。肌の色や宗教上の壁、ユダヤ人と偽っていることへの自責、そして難民キャンプにいる母への思いが、少年に重くのしかかってきます。やがて成長し、母のいるアフリカの厳しい現実をしります。そして、医者を目指してパリへ向います。

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2007年5月 3日 (木)

憲法記念日

 高崎の群馬音楽センターで、自由法曹団等主催による憲法記念日の集会があり、参加してきました。お目当ては、岩波の『世界』誌上で「中高生のための憲法教室」を連載されている伊藤真さんの講演です。難しい憲法の話を、大変分かりやすく解説されるので、以前から愛読してきた方です。
  会場には多くの人たちがつめかけ、2,000近くある座席の8割方は埋まっていました。連休のせいか、小・中学生の子供連れも、結構来ていました。圧倒的に多いのはシニア層で、高校生や大学生は少ないようです。労働組合やその他団体の、強い動員があったようには見えないのですが、こうした地味な集会としては、大盛況だったといえます。

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2007年5月 1日 (火)

栄西著『喫茶養生記』を読む

P1040267_1  島田市金谷の牧の原台地の高台に、牧の原公園があります。大井川を見下ろし、遠く富士山や南アルプスを眺望することのできる、景勝の地です。この公園の一角に、茶祖栄西の石像が立っています。
 栄西は、1168年28歳のとき宋に渡り、禅宗の教えを学び6ヵ月後に帰国します。また1187年、47歳のとき再び入宋を果たし、4年余の修行を経て、帰国しました。源頼朝が鎌倉に幕府を開く直前の頃です。栄西は、宋から茶の種を持ち帰るとともに、喫茶の風習を、日本にもたらしました。
 この喫茶の風習を広めるために書かれたのが、『喫茶養生記』です。1211年、栄西71歳のときの著述。上下2巻からなり、上巻では、茶の効能や製法が記述され、下巻では、桑の効能が説かれます。茶と桑の効能を説いたことから、室町時代には『茶桑経』とも呼ばれました。

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