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2007年7月22日 (日)

イギリス、湖水地方

 家内がベルギーの娘のところに出掛けて1週間、愛犬2頭とともにおとなしく留守番中。ウィークデイは、仕事をやりくりして愛犬たちの夕方の散歩と給餌に間に合うように帰宅し、いつもより大仰に尾っぽを振って喜びを表す愛犬とともにすごしました。週末は、2人の孫たちが通う保育園の夏祭りを見るために、デジカメを提げて出掛けました。6歳と3歳の孫娘たちは、浴衣を着せてもらい、得意気にカメラに収まりました。
 久々に、何もすることがない日曜日。終日読書デイと決めてかかり、家内が娘と一緒に夏休みを楽しむという、イギリス湖水地方の旅行記を半日読みました。
 谷村志穂著『イギリス、湖水地方を歩く』(岩波書店 04年刊)。

 この旅行記は、著者がNHK・BS放送の「トレッキング紀行」という番組のために、イギリス湖水地方を「歩く」旅に出掛けたときのもの。肩肘張らない紀行文で、彼の地の様子が眼に浮かぶようです。新知見をメモしておきます。

 フットパス(Footpath)。英国人は散歩が好きで、歩く権利にとことんこだわった国。「人が、馬が、犬が、英国中に存在する素晴らしい景色を堪能しながら歩く権利、というものが認められており、その権利を行使するためならば、畑や牧場を横切り、果樹園や森を過ぎ・・・時には・・・それが人の家の庭であっても、通ってもいい」これが、フットパスといわれる道で、英国中に存在するその総距離は、24万キロ。

 ナショナルトラスト(Natinal Trust)。湖水地方は、ビアトリクス・ポターのピーターラビットの世界。またこの地方は、その面積の4分の1がナショナルトラストによって買い取られ、ナショナルトラストの聖地とも呼ばれ、美しい景観が保護されています。ポターのユートゥリー農場も、彼女の死後、ナショナルトラストによって管理されています。現在のファーマーは、ナショナルトラストによって厳選された若い夫婦で、羊300頭、牛16頭の飼育と、2階のB&Bやホリデーコテージの経営で、経済的には何とかやっています。「古い階段の手摺は黒光りしていたが・・・その手摺が汚れてくると磨き上げるのに牛の血を使うといい、などのノウハウも、ナショナルトラストが教えていく・・・犬が何匹、羊が何匹・・・その羊の中にはポターが愛したハードウィックという改良種がかならず混ざってなくてはいけない、など、ナショナルトラストの管理事項は実に細かい」。

 ヘイタックス山の白い小石。「山でもう一つ印象的だったのは、足元の登山道に落ちていた無数の白し小石のことだった」。英国の著名なクライマー、アルフレッド・ウェインライトは、遺言に「自分が死んだら、ヘイタックスに散骨して欲しい」と記したそうです。以後多くのクライマーが、この山や隣の山に散骨するようになったといいます。

 水曜日には、家内が帰ってきます。はたして、彼女の「イギリス、湖水地方の旅」から、どのような土産話が聞けるのか、楽しみです。

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