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2007年11月24日 (土)

もうひとつの可能な世界

 アメリカ社会学協会総会でのナオミ・クラインの講演録『もうひとつの可能な世界―弾圧から蘇る希望』(「世界」07.12号)を読みました。ナオミ・クラインは、70年カナダ生まれのジャーナリストで、グローバリゼーション反対運動の活動家として知られています。この講演では、「もうひとつの世界」を希求する運動が、9.11事件の影響によって粉砕され、その後ますます新自由主義―自由市場、民営化、規制緩和が強圧的に進められていく様子が、話されます。そして、かつて第三の道が閉ざされてきた歴史を振り返り、この歴史を理解することのなかに、希望を見いだそうとしています。
 反グローバル化運動の立脚点が、わかりやすくしかも力強く打ち出された講演録です。小泉・安倍構造改革政権によって疲弊した日本の現状をみるとき、ナオミ・クラインの講演は、微かではありますが、希望の光が射すように感じました。

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2007年11月23日 (金)

あんぽ柿のふる里

P1000954  昨日、仕事で福島県に行きました。昼過ぎに福島駅に着いたのですが、駅ビルの外は雪がこんこんと降っていました。車で伊達市に向かう途中、収穫を待つばかりの赤く熟したリンゴが、雪中にふるえていました。京都生まれの私は、リンゴのなる樹を見ただけでうれしくなるのですが、雪の降りしきるリンゴの樹となると、いささかの興奮を抑え切れません。当地の雪は、既に今季2度目とのこと。

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2007年11月18日 (日)

妙義山 紅葉狩り

P1050381 昨日、遠方からの友人3人と妙義山を歩きました。天気は快晴。やや肌寒い感じでしたが風もなく、山歩きには絶好の日和。コースは関東ふれあいの道という一般向けの道ですが、少しズルをして、上から下への登山となりました。12時少し前に、紅葉ライン頂上の中之岳駐車場を出発し、第一石門に向かいました。

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2007年11月16日 (金)

『天使と悪魔』

  ダン・ブラウン著『天使と悪魔(上・中・下)』(2000刊、角川文庫06年刊)を読みました。教会と科学との熾烈な戦いの歴史をテーマにしたサスペンス小説です。世界的なベストセラーとなった『ダ・ヴィンチ・コード』(03刊)の著者ダン・ブラウンの前作で、両書共通の主人公ラングドン・シリーズの第一作です。ともかく面白い。一気に読み終えました。
 舞台はローマのヴァチカン市国、事件は新ローマ教皇選挙会(コンクラーベ)の日に起こりました。新教皇最有力候補の4人が、秘密結社イルミナティを名乗る男によって拉致され、教会への復讐のため、一時間に一人ずつ殺害すると予告されます。また、欧州原子核研究機関から盗まれた核の数十倍のエネルギーをもつという反物質が、ヴァチカンのどこかに仕掛けられ、大爆発の時間が迫ってきます。イルミナティは、17世紀にガリレオによって組織された科学者たちの秘密結社で、かつての教会による科学者への迫害によって、教会に対し憎しみと復讐心を持ち続けています。
 ハーヴァード大学の図像学者ラングドンは、イルミナティを名乗る男によって養父を殺された女性科学者ヴィットリアとともに、17世紀に書かれた詩を読み解きながら、拉致された枢機卿たちを救い出し反物質を見つけるために、果敢に行動していきます。そして・・・・・。

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2007年11月10日 (土)

岩宿遺跡

P1000841  桐生市へ行く用事があり、かねて行ってみたいと思っていた岩宿遺跡へ寄ってみました。 岩宿遺跡は、群馬県みどり市笠懸町にある旧石器時代の遺跡で、在野の考古学研究者相沢忠洋氏によって1946年に発見され、49年明治大学の調査団による発掘によって、日本で初めて旧石器時代の存在が証明されました。遺跡には、日本の旧石器時代(2,3万年前)の生活を再現した岩宿博物館(写真)と、岩宿遺跡発見の現場を保存し観察しやすくした岩宿ドームの2つの施設がありました。

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2007年11月 4日 (日)

カトリックの祈り

  日曜日のミサに預かるために、おふくろを案内して前橋カトリック教会へ行ってきました。母は、戦後まもなく京都で洗礼を受け、その後、司祭館でのコックの仕事や教会経営の病院でのボランティア活動などに積極的に参加していました。母の生活と人生にとってカトリック教会は欠くことのできない存在であり、生きがいと喜びのもとでした。90を超える高齢となり身体が不自由になるにつれ、ここ数年は教会から遠ざかっていたようです。昨夜、教会へいこうかと持ちかけたところ、即座に「いきたい」とのことで、今日出掛けました。

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2007年11月 3日 (土)

目覚めるイラン

  酒井啓子さんの朝日新聞書評に誘われて、シリン・エバディ著『私は逃げない-ある女性弁護士のイスラム革命』(ランダムハウス講談社07.9刊)を読みました。著者エバディは1970年23歳でイラン初の女性判事になりますが、自らも希望をもったイスラム革命政権によって79年、その職を剥奪されました。80年代のイランは、ホメイニー師の支配するイスラム革命政権による強権的政治と隣国イラクとの8年間にも及ぶ戦争で、民衆は恐怖と貧困のどん底に突き落とされます。88年秋エバディは、義弟ファドが反体制運動に関わったとして革命政権によって処刑され、その怒りとショックから人生の進路を変える決意をします。92年に弁護士となって法曹界に復帰し、人権派弁護士として、女性や子供の権利を擁護し迫害される知識人・政治犯の救済に努めます。自らも刑務所に収監されました。この間、多くの知識人・反体制政治家たちが国外へ逃亡しますが、彼女はあくまでも母国イランに留まり、イスラム共和国のなかでの人権と民主主義の確立に邁進しました。
 03年ノーベル平和賞を受賞してテヘラン空港に降り立ったエバディは、出迎えた大群衆に向かって思わず叫びました。「アッラー・アクルバル!(神は偉大なり!)」。そして群衆の中の一人の女性の手には、「イラン万歳!」のポスターが。

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