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2007年11月 3日 (土)

目覚めるイラン

  酒井啓子さんの朝日新聞書評に誘われて、シリン・エバディ著『私は逃げない-ある女性弁護士のイスラム革命』(ランダムハウス講談社07.9刊)を読みました。著者エバディは1970年23歳でイラン初の女性判事になりますが、自らも希望をもったイスラム革命政権によって79年、その職を剥奪されました。80年代のイランは、ホメイニー師の支配するイスラム革命政権による強権的政治と隣国イラクとの8年間にも及ぶ戦争で、民衆は恐怖と貧困のどん底に突き落とされます。88年秋エバディは、義弟ファドが反体制運動に関わったとして革命政権によって処刑され、その怒りとショックから人生の進路を変える決意をします。92年に弁護士となって法曹界に復帰し、人権派弁護士として、女性や子供の権利を擁護し迫害される知識人・政治犯の救済に努めます。自らも刑務所に収監されました。この間、多くの知識人・反体制政治家たちが国外へ逃亡しますが、彼女はあくまでも母国イランに留まり、イスラム共和国のなかでの人権と民主主義の確立に邁進しました。
 03年ノーベル平和賞を受賞してテヘラン空港に降り立ったエバディは、出迎えた大群衆に向かって思わず叫びました。「アッラー・アクルバル!(神は偉大なり!)」。そして群衆の中の一人の女性の手には、「イラン万歳!」のポスターが。

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