初夏の朝 白い花がいっぱい
目を覚まし窓の外をみると、陽が射していました。天気予報の「曇りのち雨」が狂ったのを幸いに、早速家内を叩き起こし、愛犬2頭とともに裏山へ出掛けました。1週間ほど前から、山のエゴノキの花が咲き始め、カメラに収めておきたいと思っていたのです。初夏の朝の6時過ぎは、少々肌寒い感じですが、陽はすでに東の空を急いで昇っており、陽射しは結構強い。
家を出てすぐの、昔は植木畑だった籔のなかに、やまぼうし(山法師)の花が咲いていました。花弁のような4枚の総苞が開いたのは、10日から2週間ほど前。白に近い淡黄色の花が、樹一面に張り付くように咲いています。当地では、小正月の繭玉の枝は、この樹からとります。
地元のひとたちが「 どうしょう坂」と呼んでいる急な坂道の途中に、ノイバラ(野薔薇)が咲いていました。クマバチが、大きな羽音をさせながら、盛んに蜜を吸っています。坂を登りきったあたりで、ホトトギスの囀る声が聞こえてきます。先の日曜日が、今年の初鳴きでした。エゴノキの開花も丁度、その頃です。
ヤマボウシやノイバラの花が、比較的長い間咲いているのに対し、エゴノキの花は、10日も持ちません。咲いては落花するので、この樹の下には、小さな白い花が、いっぱい落ちています。この季節、というよりもエゴノキの花をみると、歌謡曲の「白い花の咲く頃」を自然に、口ずさんでしまいます。「悲しかった あのときの あの白い花だよ」の作詞家の見た「白い花」は、何だったのでしょうか。
花弁が4枚と1枚、手の指のように向かいあった花が、山道の脇にひっそりと咲いていました。スイガズラ(吸い葛)。鼻を近づけると、ジャスミンの香りに似た甘い芳香が鼻腔を刺激します。黄色の花弁の花が、近くにありました。白色から黄色に変わるので、金銀花とも言うようです。
1ヶ月ほど前、同じ山道の他の場所で、ガマズミの花を見ました。そして今日、そっくりな花に、再会しました。ただ、葉の形がどうも違うようです。でも花は、どうみてもガマズミのようです。はたしてどうなのか。淡く青味がかった白色の花は、朝日に照って大変美しい。同じ「白い花」といっても、その白さは多様です。
山の中の小道に、朝日が射してきました。10年ほど前に植えられたコナラの苗が、大きく育って林を形作っています。昨今、この道を通るのは、苗を植えた山主と私の二人だけ。お気に入りの小径のひとつです。フジやキリの紫花が終わると、里山は白い花に覆われます。こうした白い花の樹の下で、アザミの花がひとり、ムラサキを主張していました。
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