ドキュメンタリー映画『花はどこへいった』
ベトナム戦争のときアメリカ軍は、ベトナム南部に大量の枯葉剤を散布しました。南ベトナム解放戦線のゲリラの隠れ場所を抹消し、彼らの食料の補給路を断つためでした。
この作品の監督・坂田雅子さんの夫、フォト・ジャーナリストのグレッグ・デイビス氏は、アメリカ軍兵士としてベトナムへ送られ、枯葉剤が原因と疑われる肝臓がんで2003年、亡くなりました。坂田さんは夫の死後、夫の戦争時の足跡を訪ねベトナムへ行きます。そこで彼女が目にしたのは、戦後30年以上たった現在なお、ダイオキシンを含んだ枯葉剤によって深刻な障害をうけ続けているベトナムの人々でした。