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2009年2月25日 (水)

冬の京都

P10509581  先週末、大学の同窓会に出席するため、京都へいきました。この地に住んでいた母が、群馬の我が家に住むようになってからは、京都へは帰郷というより旅行といった気分のほうが強くなりました。しかも、寺の経営する旅館(宿坊というより割烹旅館)に泊まるとなると、一層その感が、強くなります。
 会が始まる前に、友人2人とともに、東本願寺別邸の渉成園(枳穀邸)を訪ねました。京都駅から歩いて10分ほどの市街地にある広大な池泉回遊式の庭園です。

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2009年2月20日 (金)

自分たちで生命を守った村

P10508671  今週の火曜日、盛岡出張のおり、旧沢内村を訪ねました。学生時代に読んだ菊地武雄著『自分たちで生命を守った村』(岩波新書 1968年刊)の舞台です。沢内村(現・西和賀町)は1961年、全国に先駆けて1歳未満・60歳以上の医療費を無料化し、翌62年、全国の自治体で初めて乳児死亡率ゼロを達成しました。戦後民主主義、とりわけ憲法25条の生存権(国民の権利)と社会福祉(国家の義務)を先駆的に実現した、東北の小さな村での大きく輝かしい出来事でした。

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2009年2月15日 (日)

派遣村の衝撃

 年越し派遣村は、自動車や電機業界などによる大量の派遣切りによって、職と住を奪われ生命の危機にすら陥りそうだった人びとを救うために、NGOと労働組合が緊急避難的につくりだした、已むに已まれぬ駆け込み寺的な取り組みでした。しかし派遣村は、メディアの積極的な取材活動等も手伝って、日本の社会に大きな共感の輪を広げ、その後の派遣労働のあり方の論争に、強い影響力を発揮しています。

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2009年2月14日 (土)

変わる村の付き合い

P10508421  この水曜日は、組内恒例の春祈祷でした。春祈祷については、2年前のこのブログに詳しく紹介しているので繰り返しませんが、要は隣組の年1回の約束事を決める集まり。私の参加してきた過去20回は、比較的平穏な集まりであったのですが、今年はいささか勝手が違いました。

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2009年2月 8日 (日)

水野和夫著『金融大崩壊 「アメリカ金融帝国」の終焉』

 今週も、トヨタなど自動車各社とパナソニック等電機各社の、09年3月期決算の大幅赤字見通しが、報ぜられました。自動車、電機等、輸出に依存する企業が総崩れ状態です。このことが、非正規労働者の解雇・契約切れと中小下請け企業の受注カットを意味していることは、云うまでもありません。アメリカに端を発した世界金融危機は、実体経済を直撃し、世界同時不況の嵐が、世界中の労働者や中小企業を、吹き飛ばしてしまう勢いです。

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2009年2月 7日 (土)

命日、そして般若心経

P10507771   1989年、世界は激動の中にありました。6月4日の天安門事件は、中国の民主化運動を挫折させ、11月11日のベルリンの壁の崩壊は、チェコ・スロヴァキアのビロード革命からルーマニアのチャウシェスク政権の崩壊を経て、2年後のソヴィエト連邦の崩壊に一直線に繋がっていきました。国内では、昭和天皇が亡くなり、元号が平成となりました。美空ひばりや手塚治が亡くなったのも、この年でした。12月29日、東証大納会は、日経平均株価38,915円の史上最高値を記録し、年明け以降株価は下がり続け、バブル崩壊へと突きすすみます。まさに、ひとつの時代の終わりをつげる年だったといえます。
 その年の2月7日、長男が亡くなりました。丁度、20年前のことです。1989年は、わが家にとっては、決して忘れることのできない年です。

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2009年2月 1日 (日)

飯嶋和一著『出星前夜』-民を死に追いやる政事-

Photo 「その星は、北斗七星の杓の柄の二番目に当たる開陽星脇に、小さく見える星だった・・・その小星に祈れば、児の病は必ず治ると信じられ」た、と著者はこの小説の最後に書き記しています。この「星」は、大坂にあって貧しい人びとに無償の医療を施し、世に評判も高く、生涯あばら家暮らしを続けた町医者、北山寿安のこと。この寿安は医者となる前に、幕藩体制を揺るがす大きな事件を経験しました。
 飯嶋和一著『出星前夜』(小学館 08.8刊)は、島原の乱(1637~38年)を題材に、キリシタンを中心とした蜂起勢と幕府討伐軍の内部にわけいり、それぞれの陣営内で人びとの織り成す人間模様を、見事に描き出しました。

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