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「私の幸運はいつも、不運とドンデン返しだった」という、小さな国の小さな男の物語。主人公ヤンは、軽薄で利己的、しかし夢だけは大きい給仕人。百万長者になってホテル王になる、というのがその夢でした。この非政治的青年が、ナチス・ドイツに蹂躙されていくチェコのなかで、ずるくも飄々と、生き抜いていきます。(イジー・メンツェル監督作品『英国王給仕人に乾杯!(I served the King of Engrand)』 2007年チェコ、スロヴァキア合作)』
上野の森には、多くの人びとが集まってきました。お目当ては、博物館の「阿修羅像」と西洋美術館の「ループル美術館展」。開館前の「ルーブル展」には既に、長い行列ができていました。「阿修羅像」は恐らく、それ以上の盛況ぶりだと想像します。しかし私の行き先は、中間の東京都美術館。「日本の美術館名品展」。全国の公立美術館100館から集められた、各館至宝のコレクション220点。なんと目的地には、行列はなく待つ人もまばらで、まさに中間の穴場となっていました。