雅な祭り 七夕絵どうろう祭り
能代市の檜山茶園を見た翌日、秋田県を北から南へと縦走し、湯沢市へきました。町では丁度、七夕絵どうろう祭りの最中でした。いまから300年ほどまえ、京の都から秋田藩佐竹南家へ輿入れした幼い姫君を慰めるために、京への想いを短冊に託して竹に飾ったのが始まりとのこと。檜山茶園の由来もやはり、江戸時代の中ごろ、京都宇治から茶の実を取り寄せて植えつけたのが始り、とありましたが、ここ出羽の国と京の都との深いつながりを思い出させます。
七夕の飾りや絵どうろうを楽しみながら町を散策していたら、アーケードのある道路わきに、「犬っこ像」と称する水飲み場がありました。しばらく様子をみていると、歩行者の二人に一人は、この水を飲んでいきます。今夏初めての暑い夏空のもと、祭り見物の市民は大人も子供も、この水で喉を潤していました。私も柄杓に一杯、よく冷えた水をいただきました。
良質な水は、酒造りに必須です。湯沢市には、美酒爛漫や両関を造る大きな酒造会社があります。この建物は、大関酒造の工場。規模の大きさと美しさに惚れ惚れします。
町の小路を入っていくと、黒塀に囲まれた広い庭のある住宅がありました。お医者さんの家です。この町には、こうした木造の黒塀に囲まれた住宅が、ところどころに建っており、町に静かで落ち着いた景観を提供してくれています。こうした黒塀は、庄内の鶴岡や酒田でも、よく見かけます。
仕事の合間に、期せずして見ることのできた、北国の七夕まつりと美しい伝統的な建築物した。
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