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2010年2月 8日 (月)

竹林整備と里山再生

P1100375_1   昨日は、地区の仲間と群馬県内各地からの参加者が集まって、人と竹林の共生をめざした竹林整備講習会が、開かれました。会場は、区内の谷地(谷津)の棚田。真竹と孟宗竹の林が、田圃に覆い被さっています。主催は、地区の有志グループと群馬県林業振興課との共催で、参加者は70名を超えました。

P1100391_1 早朝は氷点下の寒さでしたが、終日天気も好く、一時の強風を除けば、この季節としては、上々の気象条件でした。主催者メンバーは、7時過ぎには会場に集合し、テント設営と暖房準備、竹粉砕機の設置、受付準備等に大童でした。地元のグループというのは、10数年前から、川の清掃活動(篠竹伐採や不法投棄されたゴミ採取)をしたりホタルを飛ばそうと谷地田の草刈りなどをしている仲間です。今回のような大掛かりの取り組みは、はじめてのこと。P1100427_2
 開会の9時前後には、予定された参加者がほぼ顔を揃えました。地元区民と周辺区民が40名ほど集まり、その他、竹林整備に熱心な県議や市議とともに、県庁と市役所からも多くの参加者を得ました。高崎や渋川などで竹林整備と里山再生に取り組んでいる、私たちの活動の先輩となる人たちの参加もあり、心強い限りでした。地元は60歳代中心、他地区からの参加者は、4,50歳代。地元の若い人の姿が、ほとんど見当たりません。ここでいう若い人とは、60歳以下の人たちです。 
P1100453 講習会前半は、現地での竹林伐採と竹粉砕機の実演。参加者の関心は、3台の竹粉砕機に集まります。小型1台と大型2台の2種類の粉砕機が用意されました。写真手前の緑色の機械が粉砕機、ブルーの搭状の物が、粉砕したチップを集める集塵機。径8mmのチップだと約200kg/hほど粉砕するとのこと。真竹の太いものや古竹になると、粉砕時のうなり音がひときわ大きくなり、竹を押し込む時の抵抗も強くなります。1台約130万円。既に昨秋、高山村で見たのと同機種です。 P1100482_2
 こちらが、大型粉砕機。力は28psで、小型機の2倍の馬力があります。直径18cmまで粉砕可能ということですから、太い真竹は勿論のこと、孟宗竹もスイスイと呑み込んでいきます。能力は、1.5~5㎥/h(重量換算は聞き漏らし、上記との比較はできません)。参加者は3班に別れて、竹伐採-運搬-粉砕の3行程を、全員でこなしました。ほとんどの人たちが、こうした竹粉砕機は初体験で、その威力に唸っていました。ただ、こちらの大型機械は、300万円もするとのこと。個人では到底、手が出ません。
P1100547  粉砕されたチップは、たちまち、山状に積みあがっていきます。参加されたNPO法人「竹取物語」のメンバーの話では、このパウダーやチップを竹林内に散布すると、自然分解によって土壌改良効果があり、また歩道に敷いてクッション材にしたり園芸用マルチ材にもなるということです。家畜糞と混ぜて良品質の堆肥にもなります。またチップをペレット状に固めて、薪ストーブの熱源になるようです。P1100574_2
 午前中の竹林での竹伐採・粉砕機の実演講習の後は、公民館に場所を移し、講習会後半となりました。まず、地元の母ちゃんたちが準備した昼食をいただきました。赤色と黒色の古代米のはいった握り飯と豚汁が出されました。区の女性10数人が集まり、前日の午後から準備して調理してくれました。こうした取り組みも、ここでは初めて。熱いほうじ茶が、竹でつくった湯呑で出され、好評でした。座談会の席で、意見発表されたほとんどの方が、握り飯と豚汁のお礼を述べられました。  P1100585_1_2  
 座談会では、竹林整備と里山再生について、出席者から様々な意見が出されました。県や市の行政担当者や県議や市議が参加していたことを反映して、粉砕機購入の助成措置についての質問と要請が、地元参加者から出されました。また、群馬県の他地区で、自衛隊が重機を投入して原野を開拓し、芝桜公園を造った事例を出して(事実かどうか未確認)、自衛隊に竹林を根こそぎ取ってもらえばいい、なんて意見も飛び出しました。 こうした、いささか他力本願的な意見に対して、粉砕機導入よりもまず、一人でも多くの人の参加によって、一本でも多くの竹を、地道に伐採していくことが大切とか、こうした運動にいかに若い人たちを呼び込んでいくか工夫すべきだ、という貴重な意見が出されました。最後のほうで、地元長老から、竹炭づくりのための「炭焼き倶楽部」の会員募集があり、地区外の2人を含めて7人の応募がありました。この長老の話では、昭和一けた世代(1930年前後生まれ)までは、多くの人たちが炭焼き経験をしているが、昭和10年代(1940年前後生まれ)になると経験者はグットと減り、戦後生まれでは皆無だろう、とのことでした。そして、こうした経験者の技術を何とか引き継いでいきたい、との決意表明がありました。高崎の都市部の参加者からも積極的な意見が出され、地元民と一般市民と行政の三位一体での取り組みの重要性が再確認された、大変貴重な講習会となりました。

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