炭焼き窯(がま)完成-その1-
先週末からの三連休、竹炭を目的にした炭焼き窯を築造し、完成しました。高崎・観音山丘陵南麓の里山で、放置された竹林を整備するグループが、県の一部助成を受けて、築造したもの。三日間の参加者は、約50人(延べ)。うち10人(延べ30人)が、三日間通しでの参加でした。私たちの竹林整備による里山再生活動が、いよいよ、本格的な感じとなってきました。
築造する窯の概要は、事務局から配布された資料では、次のとおりです。
①特 徴:大正式黒炭窯の改良型
②大きさ:窯 部 幅1.5m ×奥行き2.0m×高さ1.2m
点火室 幅0.65m×奥行き0.8m×高さ0.9m
容 積 2.3㎥
収炭量 約15俵(180~250㎏)
③材 料:略
④構造図:上記
では、炭焼き窯築造の様子を、順を追って写真で紹介します。 まず炭窯の位置ですが、耕作放棄された谷津田の三方を取り囲んだ放置竹林を整備し、田と竹林の間にあった雑種地に立地します。写真のユンボ・バケットの向いた小高い土盛部に、炭窯が築造されます。
年末から年明けにかけて、地元メンバーによって、炭窯を築造する直径2mほどの穴を開け、その穴底に水平にコンクリートを打って、下準備をしました。
炭窯築造工事の初日(8日)、早速、重量ブロックを積み上げて窯壁部を築きます。今回の工事には、隣区の炭焼きの先輩二人が、指導にあたってくれました。
手間は常時、コンクリート・ミキサーの操作と運搬に2人、ブロック積み上げに3,4人があたりました。本職は一人もいませんが、皆さん、何らかの工事経験を積んだ人たちで、驚くほど手先が器用です。
煙道(煙突)は、レンガの上に土管を突っ立てます。窯内部から煙道への出口。
穴幅は、レンガの長辺よりも短い。窯床には既に、レンガが敷き詰められています。
窯壁部が積み上がりました。窯の中のにわか職人の皆さんは、手先が器用なだけでなく、仕事が大変丁寧で、ただただ感心するばかりです。幸い、天候は暖かく風も弱くて、なによりの工事日和となりました。
窯壁部と窯床ができたあと、窯内部に、使用後の椎茸ほだ木(長さ90㎝)200本を立てたまま入れました。椎茸栽培をしている地元メンバーが提供しました。
古ほだ木を窯一杯に入れた後、今度は、その上に、2,30cmの竹や木切れをドーム上に積み上げていきます。炭窯のドーム屋根を造るための準備です。
窯内部に入れた古ほだ木や竹や木切れは、ドーム屋根形成のためとともに、新しい炭窯での試し焼きに供されます。穴の中の窯の外側空隙に、ユンボで周囲の土砂を入れ込み、いよいよドーム屋根造りにかかります。
初日の工事は、ここまででした。朝8時に集合して9時前から工事を開始したのですが、終ったのは夕方の5時30分。最後の10数分は、暗がりのなか、乾電池で灯りを採りながらの工事でした。(つづく)
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