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元旦の朝日新聞に、中学3年間でたった一冊、200ページ余の中勘助著『銀の匙』を教材として読んだ、という元国語教師の話題が、紹介されました。私の加藤周一著『日本文学史序説』(ちくま学芸文庫上・下)の読書は、読み始めて16ヶ月たち、やっと上巻を終わるところまできました。読みの深さは到らなくても、かけた時間だけは、先の元国語教師に近づきつつあります。『序説』はゆっくりと、「第七章 元禄文化」に入っていきました。
続きを読む "新井白石著『折りたく柴の記』を読む" »
昨晩、地元の子供会メンバーの母親たちと次年度の区役員(予定者)との顔合わせがあり、私は、区長代理(会計兼務)を予定されているので、区長予定者とともに参加しました。テーマは、来年度行事についての子供会と区とのすり合わせ。
続きを読む "子供会のこと- 忙しい子供と暇な老人とのお付合い-" »
2,3日前の新聞記事で知り、『新田郡衙と東山道駅路』をテーマとしたシンポジウムを聴講しました。太田市(群馬)教育委員会主催で、会場は市文化ホール。案内には、「申し込み不要・先着500名」と記されていましたが、遺跡発掘の報告会なので、そんなに参加者は多くない、と思って出かけました。豈(あに)図らんや、会場ホールには、県内外から研究者や古代史ファンが集まり、座席の八割方が埋まって熱気すら感じました。
続きを読む "シンポジウム『新田郡衙と東山道駅路』聴講" »
ロンドンの下町にあるクレアモントは、長期滞在型のホテル。娘の家からこのホテルにやってきたパルフリー夫人は、親の娘、夫の妻、娘の母親といった、しがらみと役割の中の自分を解放し、たったひとりでの自立した生活を望んでいました。ホテルに滞在する老人たちは、性格も経歴もまったく異なり、勿論趣味も、同じではありません。ただ、彼らに共通しているのは、孤独であること。秘かに、人との縁(えにし)を求めています。
続きを読む "映画『クレアモントホテル』" »
数日前に剪定したヤマモミジの樹から、樹液が滴り落ちています。のこぎりで切断した傷口から、流れ出しているのです。その樹液を、山からおりてきたメジロやエナガが、ついばんでいます。その液を指先につけて舐めてみると、ほんの少し、甘い感じがしました。
続きを読む "樹の涙、そして竹炭のこと " »
年初に注文した『TPP反対の大義』(農文協編2010/12/25刊) が、やっと届きました。手にしたのは、1月20日発行の第2刷分ですが、週明けの新聞広告では既に、第5刷まで増刷しており、本書緊急発刊の反響ぶりが、窺えます。編集部は「まえがき」で、本書の目的を、次のように書いています。 「本書では、TPPの参加が、いのちと暮らしを支える農林水産業はもとより、圧倒的多数の商工業や地方経済に大きな打撃を与え、日本社会の土台を根底からくつがえす希代の愚作であることを明らかにします」。
続きを読む "農文協編『TPP反対の大義』を読む" »