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先週末、日帰りのバス旅行で、福島の大震災・原発事故被災地を訪ねました。群馬県内の脱原発グループの主催する被災地視察と仮設住宅支援のため。主催者の「一握りの米を通して福島の被災者とつながり続けていこう」との呼びかけに共感し、参加しました。
福島原発事故の起こるずっと前から、原発と放射能の危険性を警告し、核と人間の共存を否定しつづけてきた原子力研究者がいます。他方、やはり原発事故のずっと前から、農薬や化学肥料、施設園芸や遠隔輸送等に過度に依存する現代農業を批判し、地域資源循環型の有機農業を模索し、実践する農業研究者と農民がいました。この原子力と農業の研究者はともに、資源・エネルギー多消費型の社会を批判し、農業の再生を希求してきました。前者の原子力研究者は小出裕章氏、そして後者の農業研究者・農民は、明峯哲夫・中島紀一・菅野正寿の3氏です。3・11から2年たとうとする今年の1月、両者は東京に集い、「原発事故と農の復興」について熱い討論を展開しました。
3・11から二年目の春が、めぐってきました。しかし、震災被災地の復興は遅々として進まず、過酷事故を起こした福島第一原発は、政府の発した「事故収束」という新たな神話に関わらず、きわめて危険な状態がつづいています。そして、福島県の15万人を超える人びとが被災者として、住み慣れた自宅や故郷を離れ、不条理で困難な避難生活を強いられています。