春風献上
春、福島県富岡町を訪ねました。JR駅とその周辺は、大津波によって壊滅的被害を受けてましたが、すこし内陸に入ると、まだ真新しい住宅が、ほとんど無傷のまま残っていました。しかし、高濃度の放射性物質は、全域に容赦なく降り注ぎ、すべての住民に避難を強いました。住む人のなくなった沈黙の町に、被災者たちの悲しみと怒りが、漂泊しています。
新しい年、福島のすべての被災者が、生活再建に向かって、一歩でも二歩でも前進されることを、強く強く願います。
夏、独仏国境に架かる吊り橋を、徒歩で渡りました。幼児連れの夫婦が散歩を楽しみ、若い男女がサイクリングで走り抜けました。日常的な通勤・通学・買い物と通婚は、この橋の彼方と此方からの自由往来、と聞きました。
新しい年に、アジアの国々の間で、このような関係が出来る「きっかけ」ができればいいなあ、と願うばかりです。
そして秋、六十戸の小さな集落の区長として、山道の道普請や竹林整備に汗を流すとともに、月一度のお年寄りのふれあいの集いをつくりました。おしゃべりやゲームを楽しみ、フラダンスや南京玉すだれを鑑賞しました。集いが終わると、参加したお年寄りが、一人ひとり丁寧に頭をさげて礼をいい、自宅へと帰って行きます。
新年もひきつづき区長を務め、里山に残っている「宝」を、次の世代に引き継いでいきます。
« 2013年 年越しの歌 3曲 | トップページ | いま飯舘村は? »
コメント