帝釈山・田代山登山行
昨日、なかま4人とともに、南会津にある帝釈山と田代山に登りました。早朝、桧枝岐村の民宿を車で出発し、砂利道の林道を50分ほど走り、福島県と栃木県の県境・馬坂峠に到着しました。ここが、帝釈山登山口。激しい雨の降った前日にかわり、天気は快晴。気持ちいい。 (馬坂登山口駐車場とトイレ。ここ馬坂峠は、標高1,790メートル)
このグループは、ここ10年余、年に1回尾瀬と周辺の山を散策したり登山している、かつて仕事をともにした仲間が集まったもの。昨年は、直前の台風襲来により中止となり、今回は一昨年の会津駒ケ岳につづく尾瀬登山行となりました。
7.20 出発。山道に入ってすぐ急な登り道となり、やがて木道階段にさしかかり、その後は比較的登りやすい登山道でした。1時間で登頂できる2,000メートル級の山、との触れ込みで、前回会津駒ケ岳を回避したNさんも、今回は参加。
8.15 登頂。標高2,060メートルの帝釈山頂上から、周囲の山々を眺望。西方には燧が岳が聳えたち、その左側に遠く至仏山が見えます。南方には、日光白根山や男体山など日光の山並みが見えました。北西方向から東方にかけては雲が出始め、会津駒ケ岳を確認することはできません。 8.30 帝釈山の西方2.0キロメートルの田代山に向け出発。多少起伏のある尾根筋は、オオシラビソやコメツガの樹林帯となっており、道中はほとんど薄暗い原生林の中でした。倒木し朽ち果てた樹木には、淡緑色の美しい杉苔や赤色や黄色の茸が生えており、深い森のなかに彩りを添えていました。
一方、山野草の花は少なく、ただ一種、地際に楕円形の葉をもち、ひょろっと伸びた茎の先に小さな白い花が、ひっそりと咲いていました。名前は分かりません。
帝釈山の頂上を出発して1時間ほどたったころから、それまでの緩やかな上り下りの繰り返しから、急な登り道に変わりました。それを一気に登ると、田代山避難小屋に到着。
10.00 田代山山頂に到着。田代山の山頂は、ひろい湿原でした。 時計の針とは逆に、一方通行の木道を通って、湿原を周回しました。
湿原では、キンコウカ(金光花)やイワショウブ(岩菖蒲)の小さな花たちが、最後の輝きを放っていましたが、そのなかにエゾリンドウ(蝦夷竜胆)が数輪、美しい紫色を際立たせていました。
10.30 湿原のなか、田代山山頂看板の前で、昼食。そこに、我々とは逆の登山口の猿倉から登ってきたという3人の男性と出会いました。年頃は、私たちのやや先輩。その後、何組かの登山者と出会いましたが、1,2の例外を除けば、男女ペア、あるいは10人以上の団体など、いずれも60歳以上の登山者ばかり。老人は山へ若者は町へか、と軽く嘆息。
11.00 田代山湿原をあとに、下山開始。 再び、オオシラビソとコメツガの樹林帯に入り、一路、帝釈山頂上から。馬坂峠を目指しました。
12.30 帝釈山へ再び登頂。
12.40 最終の下山に向け出発。コメツガの大木に、小さな茸が生えていました。 13.25 馬坂登山口に到着。もちろん、5人全員揃っての元気な到着でした。全行程、ほぼ計画通りに進みました。
桧枝岐村に帰って再び温泉に浸かり、すっきりしたうえで帰路に着きました。
« イタリア人少女がやってきた | トップページ | 鼎談『戦後責任 アジアのまなざしに応えて』を読む »
コメント