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2016年12月 3日 (土)

朱色の世界に染まる―京都・紅葉狩りの中の日―

 京都での紅葉狩りの二日目は、両親の墓参を兼ねて姉2人と一緒に、鷹峯・源光庵と妙心寺を訪ねました。鷹峯は京都市街の北西端にあり、やや標高のあるところから、中心部より気温は低い。紅葉はすでに盛りを過ぎ、芝地の上に落葉が積み重なっていた。Img_1978_4

 源光庵は、姉の嫁ぎ先の菩提寺で、義兄の両親の墓がある。私の両親の墓が、鷹峯に隣接する左大文字山のカトリック墓苑にあるため、帰京の際には、両家の墓参をともにすることにしている。折にふれ墓参に訪れた源光庵は、秋の日を除けば訪問客は少なく、今日の人の多さに圧倒されました。「迷いの窓」と称される四角の窓からは、残り少なくなった紅葉が、参拝者の目を楽しませていました。Img_2004_3 紅葉の向こうに、唐風の山門を見る。Img_2014 源光庵とカトリック墓苑での墓参を終え、妙心寺に向かった。妙心寺は実家の近くにあり、学生時代からなじみ深い寺院の一つです。目的は、桂春院と退蔵院という二つの塔頭の庭園を訪ねること。
 桂春院の山門をくぐると、白壁を背景にしたモミジが、美しく紅葉していました。朱と白のコントラストが際立ち、胸ときめく思いがしました。Img_2048 しかし方丈まわりのモミジは、すでに落葉しているもの多く、ただ思惟の庭背後のモミジのみが、照葉樹に囲まれて紅葉・黄葉していました。20年ほど前、お袋とともにこの塔頭に紅葉を求めてきたときの、すべてのモミジが朱色やオレンジ色に染まり、二人して驚喜した記憶がよみがえります。Img_2086 桂春院の紅葉をみたあと、妙心寺北門近くの食堂で前日につづきニシン蕎麦を食べ、もうひとつの塔頭・退蔵院に向かう。退蔵院は国宝「瓢鮎図」で知られ、妙心寺のなかでは、もっとも人気のある塔頭のひとつです。「小さな瓢箪で大きな鯰をいかに捕らえるか」という禅問答での公案を描いたもの。はて、いかに答えるか?Img_2104 退蔵院庭園は、造園家・中根金作設計の昭和の名庭「余香苑」をさす。ときおり鹿威しのカーンといった竹音が響き、つくばいの近くでは、小さな水滴音が水琴窟から聞こえてきました。昭和の庭は、サービス精神に富んでいます。売店の屋根の上、モミシが紅葉し始めていました。 Img_2145 紅葉したモミジのむこうに、ひょうたん池を望む。この庭園の西側、まばらに生えた樫の木の間から、隣地に建ったマンションが垣間見え、ひどく興醒めな感じがしました。そういえば、前日訪ねた下鴨神社では、その広大な糺の森の南端の土地で、マンション開発が進行中で、驚きました。こちらは社叢内でのマンション。寺社経営も厳しいのでしょうか。Img_2156_2 余香苑の入口門を入ったところに、陰陽の庭という枯山水がありました。写真は、陰の庭。石組の周りでは、砂礫が美しい波紋を描いている。1965年完成というこの庭園は、半世紀の時をへて、訪問者たちの眼と耳をしっとりと楽しませてくれます。 Img_2182 
 京都での紅葉狩りの二日目も、心楽しい一日でした。病あがりの姉も、3年ぶりに紅葉を楽しめたと、喜びました。また、7年のあいだ、互いに音信不通だった上の姉とも、ひさしぶりに行動をともにし、老いての和解に胸をなでおろしました。

 










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