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2017年2月25日 (土)

オスプレイ来るな!

 昨年末、沖縄で墜落事故を起こした垂直離着陸機オスプレイが、3月、群馬にやってきます。沖縄では、オスプレイ墜落の事故原因すら究明されないまま飛行訓練が再開され、県民の激しい怒りを買いました。防衛省によると、3月6日から17日にかけて、群馬県相馬原演習場と新潟県関山演習場において、陸上自衛隊と米海兵隊による日米合同訓練を実施する、というもの。今日、高崎城址公園で開催された「オスプレイ来るな!日米合同演習やめよ!2・25群馬県民集会」に参加し、オスプレイ飛来反対の意思表示をしました。Img_0008

 風もなく快晴の空のもと、会場には多くの人びとが、県内各地から集まってきました。冒頭、主催者挨拶に立った吉村駿一実行委員長は、日米合同演習とオスプレイ飛来を厳しく批判し、沖縄県民の闘いとの連帯を訴えました。情勢報告に立った日本共産党の塩川てつや衆院議員は、オスプレイ飛来の危険性について、自らの国会質疑にもとづき次のように指摘しました。➀低空飛行するオスプレイが、ドクターヘリと遭遇する危険性がある。②米軍の低空飛行訓練には地理的限定はなく、住民の頭上で戦闘訓練がされる可能性がある。➂群馬では、草津・長野原・下仁田・上野村などが低空飛行訓練域になっている。塩川議員の報告に、危険がいっぱいのオスプレイの夜間・低空訓練が、ここ群馬の地で行われようとしていることを改めて認識し、恐怖感を抱きました。。
 集会には、隣りの新潟・長野両県から連帯の挨拶がありました。今回の日米合同演習の舞台が、まず群馬・相馬原演習場で行われ、その後長野上空を経て、新潟・関山演習場で行われることから、3県の連帯が確認されたもの。新潟の関根征士さんは、今回は雪中訓練が実施され、北朝鮮との戦争を想定している、と指摘しました。長野の永井光明さんは、ハワイではコウモリの生息を理由にオスプレイ配備が中止されたにもかかわらず、日本では住民の頭上で訓練が行われる、と批判しました。
 相馬原演習場のある榛東村からきた川田敏彦さんは、村の新年会で女性たちが小声で、オスプレイの墜落や騒音についての不安を口にしていた、と報告しました。また、藤岡市の僧侶小野文恍(王偏)さんは、いままで沖縄の高江・辺野古のオスプレイの問題を、どこか他人事のように感じていたが、私たちの頭上にオスプレイがやってくることになり、楽観主義が吹っ飛ばされた、と率直な感想を語りました。
 弁護士の赤石あゆ子さんは、オスプレイは世界的規模での戦闘目的に造られており、しかも構造的な欠陥を持っている。自衛隊が自衛のための最小限度の自衛力しか持たないものとすれば、自衛隊のオスプレイ保有は憲法違反である、と断じました。
 集会参加者450人・集まったカンパ10万円という主催者報告のあと、集会決議案が読み上げられ、参加者全員による大きな拍手で確認されました。
 集会終了後、高崎城址公園から高崎駅西口へと向かい、市内商店街・音楽センターを経由して城址公園に戻るコースでデモが行われました。Img_0025 最後に、集会決議文全文を掲載します。群馬・新潟でのオスプレイを使った日米合同演習の問題点を的確に指摘した文章です。是非読んでいただきたい。

                        集 会 決 議
 2月23日、防衛省は、3月6日から17日にかけて自衛隊の関山演習場と相馬原演習場で実施する日米合同演習「フォレスト・ライト02」の概要を公表しました。訓練実施部隊は、榛東村にある相馬原駐屯地に司令部を置く陸上自衛隊第12旅団の約300名と、沖縄県うるま市に司令部を置く米海兵隊第3海兵師団約450名とされ、3年前の日米合同演習時の2倍以上の兵員の参加が予定されました。さらに、6機ものオスプレイを参加させるとしており、きわめて大規模で危険な演習となっています。
 オスプレイは、昨年12月13日に夜間空中給油訓練中に沖縄県名護市沿岸で墜落・大破する事故を起こしたばかりか、同時刻に普天間飛行場では胴体着陸し、さらに1月にはイエメンで墜落事故を起こしています。沖縄では、これらの事故原因の究明もされないまま、沖縄県民の声にも耳を貸さず、6日後には飛行訓練を再開し、1月6日には空中給油訓練まで再開しました。今回に日米合同演習は、オスプレイが沖縄県名護市沿岸への墜落・大破事故を起こしてから初めてとなるものです。そこに、構造的欠陥が指摘され、いつでもどこでも墜落する危険性が改めて鮮明となっているオスプレイを参加させることなど、私たちは絶対に認めることはできません。オイプレイ参加の撤回を強く求めます。
 また、そもそも今回の日米合同演習は、安保法制(戦争法)が施行され自衛隊の海外派兵が進められていることや、米海兵隊が日本防衛の部隊ではなく海外での戦争の殴り込み部隊であることからすれば、海外で戦争するためのものであることは明らかであり、憲法違反の軍事演習です。私たちは、今回の日米合同演習「フォレスト・ライト02」の中止を強く求めます。
 日本政府は、この合同演習を突破口にして、日本本土でのオスプレイの飛行訓練を本格化させようとしています。2月には千葉県の自衛隊木更津駐屯地で整備を開始し、今年の夏以降には東京・横田基地に配備し、自衛隊・米軍の訓練区域が幾重にも重なる群馬上空での訓練を行おうとしています。群馬上空では、現在でも県民の苦情や中止を求める声を無視して、米艦載機や輸送機による傍若無人な飛行訓練が繰り返されています。そのうえに、危険なオスプレイの訓練を実施することは、県民のいのちと暮らしをないがしろにするものです。
 私たちは、こうした日米合同演習の実施、オスプレイの飛行・訓練を許さないと、本日、「オスプレイ来るな!日米合同演習やめよ!2・25群馬県民集会」を開催しました。そして、集会参加者の総意として、日本政府並びにアメリカ政府に対し、➀日米合同演習「フォレスト・ライト02」を中止すること、②オスプレイの飛行訓練を中止し、オスプレイを日本から撤去することを強く求めます。
 以上、決議します。
 2017年2月25日  「オスプレイ来るな!日米合同演習やめよ!2・25群馬県民集会」

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