« 2017年2月 | トップページ | 2017年4月 »
私の知っている「引揚げ」は、学生時代に農場実習で世話になった八ヶ岳山麓の開拓村の老夫婦や、宇都宮で読書会をともにした高校教師が、旧満州からの引揚者であったこと、また、昨年100歳で亡くなった地区最長老の男性が、シベリア抑留からの帰還者であったことなどです。私にとって「引揚げ」は、無縁ではない。このことは、戦後「外地」(植民地や占領地)から「内地」への帰還者が、民間人341万人、軍人・軍属311万人、合計650万人(当時の人口の10%)という膨大な人数であったことを思えば、納得がいきます。
先週末の3月4日、5日、高崎市吉井文化会館ギャラリーで開催した『広河隆一・チェルノブイリ展』は、184人もの入場者があり盛況のうちに終わりました。フォトジャーナリスト広河隆一さんの知名度の高さとともに、昨年につづき、吉井町行政区でのチラシ回覧とポスター掲示、高崎市内の公民館や文化会館へのポスター掲示とチラシ配置、そして12月以降は脱原発関連集会等でのチラシ配布など宣伝活動に力を入れた結果でした。人口2万人ほどの小さな町内の140か所の掲示板に張られた乳児を抱いたベラルーシの母親の肖像は、町や村の人びとの眼にどのように映ったでしょうか。