富岡『世界』を読む会・8月例会の報告
富岡『世界』を読む会・8月例会は、8月20日(木)13.30-15.30時、高崎市吉井町西部コミュニティセンターにて、7人の参加で開催された。テーマは『世界』8月号から、Ⅰ.皇室典範改正関連の2論考(①井上亮『終わらない家父長制、象徴天皇消滅の危機』、②上野千鶴子『わたしが女性天皇を歓迎しないこれだけの理由』)およびⅡ.国旗損壊罪関連論考(菅谷麻衣『国旗の「意味をめぐる闘い」—米憲法論争から考える』だった。
Ⅰ.皇室典範改正および国旗損壊罪について
国の象徴をめぐる二つの動向・議論は、パラドクスの塊だ。国民・国家の統合の象徴としての天皇と国旗が、自・維政権の粗雑で強引な国会運営によって、国家・国民の分断の象徴となった。「皇位継承の男系原理の強化」は「保守の勝利」といえるが、「継承の確率、制度の合理性を犠牲」にした「保守による自爆ともいえる選択」(井上亮)だ。「保守派は・・・継承者の選択肢を狭めることで天皇制の衰退に手を貸して」いる一方で、リベラル派は「天皇制のジェンダー平等を主張することで、天皇制の延命に貢献する結果になる」(上野千鶴子)。国民の多くが国旗に対して好悪を問わない中立的感情を有しているなか、国旗損壊罪の創設は、日の丸のもつ戦争と軍国主義というネガティブな記憶を想起させ、「国旗は『国民分断』の象徴と化す」(菅谷麻衣)。
読む会では、上野の「関心が徐々に薄れていって、皇統が絶えると共にフェイドアウトしていってくれたらよい」との気持ちへの共感が語られた。
Ⅱ.9月例会の予定
1.開催日他:9月17日(木)13.30-15.30時、高崎市吉井町西部コミュニティセンターにて
2.テーマ:Ⅰ.消費税関連論考(①『世界』9月号 掛貝祐太『消費税論議はなぜ「わかりにくい」のか』②2025年9月号 掛貝祐太『計数感覚をもって政策を語るための財政学』およびⅡ.ブレイディみかこ『イミン、イミグレ、イミグランツ 第9回 バーナム首相と蜂のバッジ』 以上
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