歴史の忘却に抗う人びと―ドイツ・つまずきの石のこと―
ベルリン在住のフリーライター・中村真人氏は、1947年生まれのドイツ人彫刻家グンタ―・デムニッヒ氏の『つまずきの石』プロジェクトについての取材記事を、『世界』2022/1,2月号に連載している。つまずきの石Stolpersteinは、コンクリート製の立方体に10㎝四方の真鍮のプレートを貼り付け、そこにナチス・ドイツの犠牲者の名前、生年、強制輸送、そして殺害された日付や場所が刻まれている。中村氏によれば、このプロジェクトがベルリンで本格的に開始されたのは2000年で、現在市内に9211個(2021/11)設置されている。また、プロジェクトはドイツにとどまらず、ヨーロッパ27か国約8万個(2021/9)にまで拡大している。公的援助はなく、1個120ユーロ払えばだれでも石の「保護者」になれる。
まず、つまずきの石の実物を、私が2019年7月にドイツ旅行した時に撮ったベルリン市街地の1個、ハーメルン旧市街地の18個、計19個の写真を掲示する。私のこの石との出会いは、ベルリンやハーメルンの街なかを散策していた時、偶然見つけたものだ。


先週の金曜日、NHK・BS番組 「『留用』された日本人-日中知られざる戦後史」を観ました。2002年に、日中国交正常化30周年を記念して制作された、戦後中国へ留用された日本人たちの証言を記録した番組の再放送です。ここには、日中間の正(プラス)の歴史が、記録されています。日中間の交流と友好な関係が、幅広くしかも奥行きの深いものとなっていくためには、こうした歴史研究やTV番組の制作・放映は、負の歴史を記録し記憶しつづけることと同様に、大切なことだと思います。

